創作文章 獏の骨 

散文、詩、日常独白雑想

【散文詩】 メイドイン神

メイドイン神になりたいのあたしは神に造られたものとして生きていたいのいつだってそうメイドイン、〇〇医大の〇〇医師お手製にはなりたくないのあたしは誰の手も加えられたくなんかないだって体の具合が悪くなって別のお医者さんに見せたとたん『君の体は…

(現実のはなし) 「のどごし生」の消失

早朝ゴミ拾い時に気付く、奴が居ない、「通称のどごし生」、のどごし生缶を週に幾本も捨ててゆく奴が最近現れない、どうしたんだろう?…ひょっとするとあの夢は正夢というか実際に起きたことだったのだろうか?というのも少し以前、まさに、夜の公園で一人酒…

【散文詩】 俺に月額千円投資してくれ

俺に投資してくれ月額千円、俺に投資してくれないかだってお前はお前は持ってる人間なんだ、学歴と経歴という実力をお前は持っているその実力を少しだけ、俺に投資してくれないか、俺を助けてくれないかでもその代わり俺はお前を助ける、俺の作品は世の中の……

【散文詩】 奇妙な人

誰にでも理解できる個人的利益の外側を生きている人は独特で、僕は暗にそういう人を苦手だと感じてしまう。デモ行進をする人や、ゴミ拾いをたった一人でやる人や、環境保護活動をしたりする人、差別反対運動をする人…彼らを見た時に感じるのは、そう…いつだ…

【散文詩】 知恵は時間と共に溜まってくんや

何度も何度も同じこと聞いて堪忍袋の緒を、あの若き二人の堪忍袋の緒をしょっちゅうぶち切れさせとったなぁ、今思うと…ハハハ、まあそう怒らんといてぇな。私ら歳を喰えば喰うほどに年齢差の割合が縮まってくるから、あと四半世紀もすりゃあたし、親の歳にな…

【短編小説】 聖女の嘘

活動修道会医療支部の発足を遡るとそれは骸骨崇拝時代と揶揄されるカタコンベ時代にまで行き着くと言う。この活動修道会は病人への奉仕…いわゆる現代で言うところの看護婦業を修道女たちが担っていた。看護婦と唯一違うのは彼女らがベールを被って常に祈って…

【散文詩】 可哀そうな女性

いえお母様それはいけません、あたくし、いくら困っていてもそれだけはやりとうございません。見知らずの人に援助してもらう事はその人に買われるという事にございます…お父様も簡単に仰いますな、女がそれをすると厄介ごとが起こるだけなのです。たとえばあ…

【散文詩】 ヘッドフォンの心音

ここがどこの街かもわからないまま僕は手を伸ばして転がっていたヘッドフォンを拾い上げて耳に当てた射程数十メートルのカラシニコフがまだ現役で働いているその地で耳を塞ぐなんて馬鹿げてると思うだろ?でも僕らには歌が必要で僕らには歌が必要で、銃声を…

交歓

人間は交換したときに喜びを覚える生き物だと言う。それも一番幸福を覚えやすいのは対面して互いにその交換を喜んだ時だと言うから、人間ってのは根っからの商人体質に違いない。とはいってもこの種の交換には何も金銭や物々交換だけではなくて、自分がそこ…

【散文詩】 生命の詩

夜の緑の神秘に溶けるふくろうの声を一年ぶりに聴けて私は幸せな気持ちになりました。朝方窓辺に居た蜂にそれを告げると彼女は笑いながら促されるままに外へ出てゆきました。庭には自身の分身に合図を送る純白のアイリスが今か今かと通りに居る別株に目配せ…

【散文詩】 神に祈れば祈るほど 

私が『何』に対して祈っているのかを どうか聞かないでくださいそのようなことは人間には答えられないからです 私がどのような神を信奉しているのかを聞かないでください神のキャラクター神が一点に在るのか点在するのかそんな子供じみた事を 聞かないでくだ…

【散文詩】 サンタムエルテ サンタムエルテ 汝殺すなかれと言うなかれ

土にまみれた白骨を見よ、しかと見よ、己の骨をしかと見よ… どのような人種、民族、階級だったかなどわからないでしょう?そう私は白い貴婦人、白骨の魑魅魍魎たる死の聖母聖母マリアが苦しみと聖霊の母なれば、私は享楽と物理的力の聖母しかと見よしかと見…

【短編小説】 悪人の花壇

琥珀と、極彩色の夢が見られる植物の原産地…そして十字架と骸骨が融合する小さな国、酸素の薄い高地の街の広場には、昼間っから酒を煽る男や、日がな一日骸骨の聖母に捧げる祈りを上げる住処を無くした哀れな老婆や、行くあてのない襤褸切れのような人たちが…

【散文詩】 もう二度と俺に聞くな

なんで普通の人間にならないのと、もう二度と俺に聞くななんで普通の人間になろうとすらしないのともう二度と俺に聞くなこうすれば普通になれるでしょああすれば普通になれるでしょ手術すれば普通になれるでしょ痛みを堪えて杖を捨てれば普通になれるでしょ …

【散文詩】 死後実況 ある実況者の独白

長年実況をやってきて最後の瞬間、俺は視聴者…鑑賞者ってものが信じられなくなってしまった。あー、これはちょっと話しにくい事だから名前は伏せさせてくれない?…って言ってもまあ、ゲーム実況者が実況中に死亡、しかもゲーム内でもバットエンドが流れたそ…

(現実のはなし) 雑文 人形浄瑠璃あれこれ

昨晩人形浄瑠璃というものを生まれて初めて見たのだが最初の数分は本当に何を言っているのか不明で通訳が必要であった。言葉というものは変化してゆく、それでも去年くらいから偉大なる岡本綺堂等の明治時代文豪の描いた捕物帳なんかを朗読で聴いていたため…

(現実のはなし) 金融と環境保護の融合

jp.reuters.com ゴミ拾いをしながらいつも考えていた、自分が生きるために株を買ったり人間社会に属していたりすると必然的に環境破壊に加担してしまっているのではないか?って…。 その罪悪感めいたものは結構我が精神を削ってて、ああ株を買った分だけゴミ…

(現実のはなし) 夏になるのが早い気がするのだ

三月下旬、ついにクビキリギスを発見、夜には初夏になると鳴く虫たち特有の電気音じみたコーラスが始まっている…おいおいまだ三月だぞ?夏になるのが早い気がするのだ。初夏になると自宅にはヤモリやイモリや蛙、また彼らの餌となる種々のコオロギ類やら何ら…

(現実のはなし) 社会的ネグレクトの病

ゴミ拾いをしていると、いや訂正、杖をついてゴミ拾いをしていると奇妙な目で見られるね、最早奇行の一種なので当たり前と言えば当たり前なのだけれど。わかっちゃいるけど人間の大半は自分の利害関係や内輪の外側へは手を伸ばさない。だからゴミ拾いっての…

【短編小説】 浄瑠璃人形花鈴奇譚 ※江戸時代イメージ小説

それが浄瑠璃の娘人形であるということ以外、米屋の若旦那の脳裏には入ってこなかった。桟敷席から観る浄瑠璃人形はこの世の物とは思えないほどに白く内側から輝いていた…目が合った…若旦那は心のうちにそう呟き、身を乗り出しかかったが後ろにいた客に制さ…

【散文詩】 自分の墓を見ているみたい

今までに書いたものを手で掬ってゆくが手に触れたのはあの素晴らしい南の島での思い出、世界一周と決め込んだのにインドで沈没していた日々に書いた日記、そしていくつかの、景色をまざまざと体感したと感じられる地点まで行っている詩と短編小説、数点の絵…

【散文詩】 クリソプレーズ(緑玉髄)の招き

手にしたクリソプレーズの研磨石は土産屋で売られていた当時のままに耀いている、珪藻類の歓喜の色か、はたまた魂の色なのか…緑という色は生命を超えて死をも表している、あの時のダムのように。 目の前に内部から輝くような緑色の水、抹茶のようでもあり、…

【散文詩】 ほれここ、チャートで週足、5年単位で見てみい?

ほれここ、チャートで週足、5年単位で見てみい?去年の今頃は株価ダダ下がりで底値割る勢いや。それでもこの会社は…あーこれサラ金会社か、ハハ、表のな、配当性向、まあわかりにくいからペイアウトっちゅう呼び方しとるけどな、ペイアウト207%や、つまり…

【散文詩】 誰にとっても自分と神様しか居なかったのだ

土を手に取り脆くなった落ち葉を陽光に照らす、土になりつつある落ち葉の隙間から見える世界は春爛漫である。世界を認識する眼は根本的にはこういうもので、酷く小さく穿たれた歪んだ穴でしかない。それを普段は全く認識せずに叫ぶのだ、光だ、光だ、光が見…

(現実のはなし) 同じ質問を繰り返さないでくれないか

自分の記憶力は棚上げして言うが、『身体問題に関して』同じ質問を繰り返しされると反射的に、あのなあそれもう何回言ったと思ってんだよとすぐ口元まで出かかるのだが実際にはそうは言わずに斜に構えて完全に嫌味な顔をしてみせたりする癖が私にはある。内…

【散文詩】 10年カレンダー

いつだったか10年カレンダーって物が出回ったときに唐突に自殺者が急増したらしい。僕はほんの些細な事柄を整理したくて日課や貯金率を日付に照らし合わせていたんだ。春の日はのどかで世界は一時停止しているみたいで、菜の花が咲き乱れて景色全体が黄色く…

(現実のはなし) 喋る事の難しさと自戒

私は喋る事がとんでもなく苦手である、今訓練としてやっていることが三つある。①詩や独白(このブログ)②別アカウントツイッター(※三日で挫折しました)③口腔を訓練する&発声の歓び実践での朗読 これらを強制的に実践しているがそれでもね、①~③まで全部が…

【短編小説】 最後の森の人  ※縄文石器時代小説

焚火が森の人々を照らしている、夜は人の世界ではなくヌイの世界だ。盲目の声聞きの老婆は耳飾りと首の玉飾りに時折触れながら森を生きる同胞への叙事詩を語り聞かせていた。麻で編んだ服、肌には油を塗って寒さを防いでいるこの人々は石や弓を使って狩りを…

【散文詩】 苦い苦いマリアの涙よ祝されよ

天使祝詞を口にすると苦みが走る。御胎内の御子イエズスも祝され給うと果たして誰が言い得るのか、この矛盾に関わらない人間は一人も居ない。ゴミ拾いの最中に手に取ったのは妊娠初期のエコー写真。ポラロイドみたいな即席写真は女の手のひらに収まるくらい…

三月初旬の地鳴り

地鳴りが聞こえるのだがネット検索しても該当せず、仕方なしに嫌々ながらツイッターを見るがそれを都内でツイートしている人の数は今この瞬間約二名のみ…。地震に於いても震度1は報道しない、何故なら起こったかどうか感知する人間自体が少なすぎるからだ。…