創作文章 獏の骨 

散文、詩、日常独白雑想

【散文詩】 メイドイン神

 

 

 

メイドイン神になりたいのあたしは
神に造られたものとして生きていたいのいつだってそう
メイドイン、〇〇医大の〇〇医師お手製には
なりたくないのあたしは誰の手も加えられたくなんかない
だって体の具合が悪くなって別のお医者さんに見せたとたん
『君の体は加工がしてあるようだが一体どこのお医者さんに造られたんだい』
って、手術跡を見られて尋ねられる羽目になる
手術ってのはそれが避妊装置にせよ人工股関節にせよ
商品コードみたいなもんよ身体に誰かの手垢がつくってのは
過ごしやすくなるための処置なはずなのに
あたし
自分の身体を自分で管理出来ない
生きやすくなるための処置なはずなのにあたし
自分の身体を誰にも証明出来ない
『誰のお手製?』
って毎回聞かれることになる
そして自分じゃその商品コードは取り外せない、これが問題
杖ならあたしは自分でそれを持つって決めることが出来るでしょ
避妊シールも同じであたしはそれを自分で貼るって決めることが出来るでしょ
人間はなるべく元のままで生きていたいもんよ
それはわがままじゃなく
『誰のお手製?』って第三者に説明しなくて済むから
自分自身で神のお手製だと感じることが出来るから
それって生きる上でとても重要な事じゃない?
馬鹿ね、手術している人を否定なんかしてないってば
手術することによる〇〇医大〇〇医師お手製ってラベリングに
うんざりしているのは手術加工経験者の切実なジレンマ
感謝してる、感謝しなきゃいけない
でももううんざりなの、神以外の第三者を崇めなきゃダメなのはもううんざりなの
自分の骨を見て、自分の見ることのできない肉体の内部を見て
そこに何のサインもされてないってことが、ああ
こんなに自由だとは…こんなに至福だとは!
メイドイン神になりたいのあたしは
神に造られたものとして生きていたいのいつだってそう
メイドイン神になりたいのあたしは